京都 言語療法 ことば音楽療法 「御薗橋ことば音楽教室」   

京都市内で言語療法・ことば音楽療法の教室運営。ピアノ教室も併設(講師は別)https://www.misonobasi-kotoba-ongaku.com/

母音 う 練習 京都 ことば音楽療法

「う」の発音について述べます。
日本語の「う」は、他の言語と比べて、柔らかい中間音。つまり曖昧音です。
母音「い」の記事で上げましたが、
母音を発音する際、舌と唇は逆に動きます。
「舌が前進すると唇が後退する(平べったくなる)」
「舌が後退すると唇が前進する(丸くなる)」
「い」の時は、唇が少し横に引きますが、その際舌は前に出ます。非円唇・前舌・狭母音
「お」の時は、唇が丸くなり、舌は奥にいきます。円唇・後舌・狭母音


「う」は非円唇・後舌・狭母音 です。
「う」の唇は円くはならないのです。
指導する際、模倣を意識をさせるために、指導者は唇を前に突き出し円くして、
「うーと言ってごらん。はい。うー、うー、うーー」としまいがち。
でも、先にあげました舌と唇の関係、そう舌と唇は逆に動くのです。
唇を円くして前に突き出し「うー、うー」と力を入れて発声すると
舌が奥に入りすぎて日本語の「う」ではなくなってしまうのです。
日本語の「う」は唇は前に出さず丸くせず力を入れず、自然に発します。自然な状態とは、両唇が軽く触れて閉じて、舌の先は下前歯の裏に付いている、状態。
ちなみに、日本語の「う」は他の言語と比べて曖昧な音に聞こえるようです。でも、それがかえって欧米語と比べ日本語の「う」はとても美しく聞こえるようです。
すこし、横道にそれましたが、「う」の際も他の母音と同じく力を入れないことが重要です。日本語の「う」は「唇に力が入らない。円くならない。だらんとしている。舌も下の歯茎の後ろにごろりとしている。口の奥の方へ引っ込んだりしない」


力を抜くことは難しいのですが、力を入れてからの脱力は意外としやすいです。いきなり脱力するとなると難しいものです。
レッスンでは、歌を歌いながら発音の練習をします。ラソミ伴奏、ラソミ旋律に合わせて、「あー、えー、いー、おー、うー」とわらべ歌調で歌います。
この母音の順番は、舌の位置が下から上と自然な動きをとなります。
はじめの「あ」から「お」までだんだんと大きく歌わせ、「お」の時に大きめ長めに発し、その次の「う」は間を置いて優しく発します。「むぅー」「ふぅー」と後に続く「う」を小さく長くします。そして、改めて「うー」と歌い終わります。こうすると、日本語の自然な「う」になることが多いです。「ミ、ソ、ラ、ソ、ラー」「ラー」


日本語の「う」はmの逆のような記号で表記されます。


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